茨城県鉾田市のザ・ロイヤルゴルフクラブで開催された、第2回「アジア・太平洋女子アマチュア選手権」。3日目を終えて2位と2打差の首位でスタートした安田祐香(18歳)が、7バーディ、ノーボギーの65をマーク。2位の前年度チャンピオン、アタヤ・ティティクルと8打差をつける通算11アンダーでぶっちぎり優勝を果たした。
なお、今大会で優勝したことで今年の女子海外メジャー2大会(エビアン選手権、AIG全英女子オープン)の出場権を獲得。安田が今年、日本人でただ一人出場した「オーガスタナショナル女子アマチュア」への出場権も獲得しているが、11月に行われる日本のプロテストに合格すれば辞退することとなる。
「最終日にこんなにスコアを伸ばせるとは思ってなかったし、一緒に回った二人も伸ばしてくるピリピリした展開になると思っていました。集中して出だし3連続バーディがきて、ピンチでもしっかりパーセーブできて、後半に入れたので優勝争いができたんじゃないかな、と思います」
朝イチの練習時から腰の痛みを抱えながらのラウンドとなったが、「今日1日頑張ろうと思った」とスタートした安田は、怒涛の3連続バーディで2位以下を大きく突き放し、ハーフを終えた時点で7打差をつけていた。
もともとプレッシャーは感じるタイプではないというが、最後の1メートル弱のウィニングパットは大差をつけながらもちょっと緊張したという。優勝直後にはナショナルチームメンバーの吉田優利らに“ウォーターファイト”で祝福され、クールビューティの安田の表情に笑顔が生まれた。
ここで少し安田祐香についてご紹介しておこう。彼女は2000年12月24日生まれの18歳。神戸市出身で、7歳からゴルフを始めた。現在、大手前大学在籍中。小学校3年生で「坂田塾(上田桃子、古閑美保など数多くのトッププロを輩出してきた坂田信弘塾長の坂田塾。現在は、神戸のみ開塾)」に入塾。17年日本女子アマ優勝。18年全国高校選手権春季大会で優勝。そして今年新設の「オーガスタナショナル女子アマチュア」で3位タイに入った逸材である。笑顔がキュートで可憐な安田は、すでにファンも多く、今大会最終日には大勢のゴルフファンたちが彼女のプレーを一目見ようと駆けつけた。新時代の「ツヨカワ」スーパースターに、すでにゴルフファンの視線は釘付けだ。
「令和は成長する時代にしたい」と大会後の会見で語った安田。今後11月のプロテストまでは、国内の女子ツアーや日本女子アマ、海外メジャー2大会へ出場する日々を送ることになるが、昨年から抱えている腰痛をいち早く克服し、「ショットでバーディを取るプレースタイル」に磨きをかけてますますの活躍を期待したい。
(2024年10月23-25日開催) ISPS 中山徹記念ゴルフトーナメント